【アロマティック】ニューワールドのド定番品種のド定番産地の比較

ペアリング

先週JSA主催のブラインドテイスティングコンテストがありました。

マニアックな品種もあり、当然の全問不正解。いや~難しかった。そこで私は誰もが知る、超ド定番品種かつ、ド定番産地のワインを比較しながらペアリング検証いたしました。前回は赤の比較をしたので今回は白です。

ニューワールドのソーヴィニヨンブランとリースリング

1本目 グレイワッキ・ソーヴィニヨン・ブラン 2020年
ブドウ品種:ソーヴィニヨン・ブラン(SB)

Greywacke Sauvignon Blanc 

ニューワールドのSBといえばニュージーランド、ニュージーランドと言えばSB!まさにニューワールドの方程式的ワイン。そしてこのグレイワッキはあのニュージーランドの超有名ワイン「クラウディ・ベイ」の関係者が始めたワイナリーです。これは期待できます。

2本目 シャトー・サン・ミシェル・コロンビア・ヴァレー・リースリング
ブドウ品種:リースリング

Chateau Ste. Michelle columbia valley riesling
【6本〜送料無料】シャトー サン ミッシェル コロンビア ヴァレー リースリング [白] 2018 750ml Columbia Valley Riesling Chateau Ste Michelle [スクリューキャップ]

ニューワールドのリースリングといえばワシントン、ワシントンと言えばリースリング!1本目の方程式同様超ド定番です。そしてこの生産者シャトーサン・ミッシェルも超有名!調べればいろいろ出てきますが、イタリアやドイツの超有名ワイナリーとコラボしたり、近代的な醸造技術をもたらしたり、何より、ソムリエ教本にも載るほどの超有名生産者!ちなみに、シャトーサンミッシェルは世界最大のリースリングワインの生産者です。このワインを飲まずにワシントンのリースリングは語れません。

早速比較してみましょう。

テイスティング

左SB 右リースリング

外観は明らかに異なります。

SBの方がグリーンがかっており、淡い。リースリングの方が濃いレモンイエロー。写真ではわかりませんが、2つとも若干の気泡が見えました。おそらくスクリューキャップの特徴が出ていたのでしょう。

発酵中に発生した微量の炭酸ガスが瓶詰後にも残っていたためであり、若いスクリューキャップの白ワインによくみられる現象となります。

■香り

SB

非常にアロマティック。レモンやグレープフルーツなど非常にみずみずしい果実に、草っぽい香り(専門的に言うとカット・グラス)がしっかり感じられ、爽やかさMAXです。しかし、ただの爽やかで終わらないのがこのワイン。セージやオレガノといったドライハーブの香りが複雑身を与えております。グラッシーかつ、ハーベイシャス。インパクトのある香りです。

リースリング

こちらも開いており、一つ一つの香りがしっかりあります。シャキシャキした青りんごや赤リンゴの果実に白い花や香木、石灰のようなミネラルも感じられます。そしてリースリング最大の特徴ぺトロールが心地よくワインの奥行を演出。リースリングのお手本のような素晴らしい香りです。

■味わい

SB

溌剌としたアタックで鉱物的な印象もあります。ドライな口当たりはシャープなボディを演出しており、鋭角的な酸が最後まで伸びていきます。キリっとした酸味が終始このワインの味わいの中心となっており、ミネラルによる苦みを伴ったフィニッシュとなります。非常に爽やか。夏にぴったりのワインです。アルコール13.5%もあるのに酸の印象が強いため、ほとんど感じません。

リースリング

柔らかなアタックで、わずかな青りんごの蜜のような甘味があります。それでも甘ったるくならないのは綺麗な酸がボディをしっかりと下支えしているから。後味にもミネラルがあり、口中を引き締めてくれます。この価格でこのバランスの良さはさすがです。

なんとも贅沢な2本。1人で全部飲むのはもったいない。今回はしっかりとペアリング検証しました。

1品目:カツオのタタキ

カツオのタタキ

焦がしたスモーキーな味わいに血と鉄分の力強い味わい。少々白ワインには不向きか??

①SB×果実の味わいが消えて苦味が強くなりあまり合っていない
②リースリング甘さがカツオの味をつつみ込み、生っぽさを感じさせない。

意外にもリースリングの甘さがカツオと好相性を見せました。

2品目:手羽中

手羽中

白ワインとのペアリングによくでる手羽中。ジューシーな味わい。オイリーな脂が食欲を増進させる

①SB硬質なミネラルが脂を流してくれる。サッパリした味わい
②リースリング甘味が脂を流しサッパリさせると同時に果実の味わいを強調。
ワイン単体で飲むよりワインが豊かな味わいに。

2つともいい感じにペアリングしましたが、手羽中とリースリングの組み合わせは最高に美味しい
これは鉄板かもしれません。

3品目:エビマヨ

エビマヨとブロッコリーとソーセージ

ぷりぷりしたエビの味わいにマヨネーズの甘さが混ざり合う。噛み続けるとエビの味わいが口中に広がり美味しい。

①SBマヨネーズの甘味にはあんまり合わないがエビを噛み続けているとワインのミネラルとエビの旨味が同質化してきて旨味が強調される。
②リースリングエビの味わいにリースリングの甘味が浮いてしまう。合わないわけではないけど、合うわけでもない。味の方向性がバラバラ

シンプルな味付けのエビならSBとは最高の組み合わせかも。

3つの料理と合わせてみて、意外だったのはこのサンミッシェルのリースリングは幅広く料理に合うなと感じました。反対にこのグレイワッキのSBはワインとしてのクオリティが高い反面、料理を結構選ぶ感じです。

サンミッシェルは甘味があるので鶏肉や豚肉など少し脂のある白色の肉料理、グレイワッキはシャープな酸味が特徴的なので甲殻類やサラダに合いそうな気がします。

皆さまも是非お試しください。

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