こんばんは。
ドイツワインケナー受験のためしばらくはドイツワインの比較テイスティングを行いたいと思います。
比較するのはドイツの白として有名なリースリングとグラウブルグンダー(ピノグリ)です。
それでは早速飲んでいきます。
リースリングとグラウブルグンダーをテイスティング
リースリングは2021年のドイツの白ブドウ品種栽培面積第1位(23.5%)、グラウブルグンダーは第3位(7.4%)と上位を占めている品種です。
※()はドイツ全体の白、赤合わせたブドウ栽培における栽培割合
ちなみに2位はミュラートゥルガウ(10.9%)です。
特にリースリングはドイツと言えばリースリングと言えるほどのドイツを代表する品種で、冷涼気候ならではのドイツで素晴らしいワインが作られております。
今回は同一生産者のリースリングとグラウブルグンダーを試してみました。
生産者については後程詳しく紹介します。
カールファフマン リースリング シルバーベルグ トロッケン2020
カールファフマン グラウブルグンダー シルバーベルグ セレクション トロッケン2021
まずは目隠しでテイスティング
ボトルとグラスに同一Noの付箋を貼り、シャッフル。
どっちがリースリングでどちらがグラウブルグンダーでしょうか。
外観を見ると①の方が圧倒的に色調が濃いですよね。ただ共に気泡は見て取れ若々しさを感じます。
それではその他の特徴を見ていきましょう。
■香り
①やや熟れた黄桃やマルメロのような黄色い果実の香りがはっきりと感じられます。スワリングをすると蜜やワックス、さらには石灰のニュアンスも感じられます。果実だけの単純なワインではなくどこか多層的な印象を受けます。
②すっと鼻孔に抜けていく、青りんご、柑橘類の香り、菩提樹の香りがとても爽やか。そこにわずかに香るオイリーなニュアンスが複雑さをもたらせております。こちらのワインにも石灰のようなミネラル感があります。
■味わい
①丸みのあるアタック。辛口にほのかにアルコールのボリュームを感じます(度数13.5%)。
ふくよかなタッチですが、中盤からは酸がしっかり伸びてきて、ボディ全体を引き締めます。やや苦みを伴った果実のフレーヴァーが余韻長くつづきます。アルコールと酸のバランスが非常に良いワイン。
②溌剌としたアタック。口に含んだ瞬間、唾液がでてくるような酸の爽やかさが印象的です。辛口でアルコールは感じますが①よりは強くありません。(度数12.5%)
また、①のふくよかなボディとは異なり、こちらはかなりシャープな印象です。柑橘のフレーヴァーは口中ですぐに感じられ、ワインを飲み込むと苦味のあるドライなフィニッシュとなります。まさに爽やかさ一直線なワイン。
さて、それではどっちがどちらのワインでしょうか。もうなんとなくわかる方もいらっしゃるかもしれませんね。正解は・・・
①がグラウブルグンダー
②がリースリングとなります。
リースリングはこの酸味と青りんごの爽やかさがやっぱり特徴的ですね。
そしてピノグリはやや熟した丸みのある印象。二つを比較すると大分異なる印象です。
味わいでこれだけ違うということは、ペアリングでピッタリくる食材も異なりそうですね。
早速試してみました。
ペアリング
今回は異なる惣菜を2種用意しました。
ソーセージ
コストコで売っていたフランクフルトアソート。このボリューム感がたまりません!今回はここのソーセージから①ミルク ②プレーン ③バジリコをセレクト
早速試してみました。
ミルク | プレーン | バジリコ | |
① | △際立った特徴なし | ○ソーセージの油分をワインが中和 | ×ワインの味わいがソーセージの味わいを消してしまう |
② | △際立った特徴なし | ×ワインの味わいがぼやけてしまう。 | ◎ハーブの味わいと柑橘の味わいがピッタリ!めちゃくちゃ美味しい |
リースリングとバジリコの相性が圧倒的に良い!
砂肝とささみ
こちらは北のエースで購入。健康を意識した砂肝とささみのおつまみです。
あまりにも画像が微妙なため、盛りつけ写真は割愛します。
こちらもワインと合わせてみました。
砂肝 | ささみ | |
① | ◎コショウのスパイシーさが果実味を増幅。さらに砂肝のコリコリ食感とワインのオイリーなテクスチャーがピッタリ! | △際立った特徴なし |
② | △合わないわけではないですが、わざわざリースリングを選ぶ必要はないかな・・・・ | △際立った特徴なし |
ピノグリはソーセージではなく、砂肝がピッタリでした。
やはり、合う食材は全然異なりますね。非常に面白い結果になりました。
ワインの生産者「カール ファフマン」
今回テイスティングで使ったワインは共に「カール ファフマン」という生産者のワインです。
この生産者のワイナリーはドイツの中ではやや温暖なファルツという地域にあります。
このワイナリーはドイツのグルメ専門誌「ファインシュメカー」で2014年のドイツNo.1生産者に選ばれるなど高い品質を誇るワインの造り手として注目されています。
今回のワインは二つとも「シルバーベルグ」という畑のブドウを使っており、生産者がしっかりと育てたブドウを生産者自ら醸造したワインとなっております。
決して安いとは言えない価格ですが、味のことを考えればコスパ抜群です。
品種個性やドイツの特徴を知るためにも是非カール カールファフマンのワインをお試しください!
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