本日は巷で話題のデキャンティングポワラーでどれだけ味が変わるのか実際に検証してみました。ネット上には様々な口コミがありますか、本当に良いのかは自分で検証しないとわかりません。
また何故ポワラーが必要になったかの経緯を合わせて紹介したいと思います。
結論から先に伝えますが、口コミ通り、味わいは確かに注いだ瞬間に変化。TPOに応じて使っているため、買ってよかったと考えております。
つらつら書いておりますので、結論が気になる方は、すっ飛ばしてまとめだけ読んでください。
デキャンティングポワラーについて
デキャンティングポワラーという言葉は「デキャンティング」+「ポワラー」を組み合わせた言葉になります。「デキャンティング」というのは、ワインをデキャンタに移して空気に触れさせる行為です。デキャンティングについての詳細はいつものように、エノテカのHPに任せますが、ワインが空気に触れると酸化により、味わいや香りが以下のように変化します。
・第一アロマ(果実、花などの原料ブドウ由来の香り)が強くなる
・樽香が強まる
・複雑性が強まる
・味わいの広がり、ふくよかさが強調され、全体のバランスがとれる
・渋みが心地よい印象となる
※参考:日本ソムリエ協会教本
よくワインが「硬い」なんて表現をしますが、渋みが強いワインや香りが閉じこまっているワインにはこのでキャンタージュが有効です。ただ、繊細な香りのワイン(ピノノワールなど)ではデキャンタージュすると香りが飛んでしまうので注意してください。
「ポワラー」というのはボトルの口に取り付けてワインを注ぎやすくするアイテムのことです。英語で注ぐという意味の「pour」が名詞化した言葉です。
こんなやつです。
つまりデキャンティングポワラーはデキャンタを使用せずに、ワインを空気に触れさせながらボトルからグラスに注ぎやすくするアイテムということになります。
ちなみにエアレーションポワラーとかエアレーターとも言うことがありますが、「空気に触れさせる」を強調した言い方でほぼ100%同じ意味です。
デキャンティングポワラーを購入した理由
では何故、デキャンティングポワラーが必要なのか。
私が購入した一番の理由はホームパーティで使うためです。
ホームパーティでは通常料理はある程度用意しておき、ワインであればすぐに友人のグラスに注ぎます。仮に週末パーティに相応しいそこそこのワインを友人に振舞ったとします。
その際ワインの香りが閉じており、香りも全然しなければ、注がれた友人が考える大体のことは次のうち2つでしょう。
1.このワインはまだ閉じているから時間をかけて飲む必要があるな。でも時間をかけたら料理は冷めちゃうし、みんなとワイワイしながら飲みたいからとりあえず、閉じているけど飲み始めよう。
2.そこそこのワインって言ってたけど、渋いし香りもあんまりしない・・・・私はあんまりワイン好きじゃないかも・・・
ワインに詳しい人であれば1を考え、あんまりワインに詳しくなければ2を考えます。特にワインを主役にしたワイン通だけのパーティであれば、事前にボトルを開けたり、ワインに合わせて料理を出したりと工夫すれば、開いた状態の最高のワインを振舞えますが、非常に手間がかかります。
そして、友人とのホームパーティーであれば、全員が全員ワイン好きとは限りません。何より、私の場合もパーティは圧倒的後者です。みんなと飲みながら楽しく話すことを目的としているので、ワインはあくまで脇役。
ただ、ワイン好きとしては美味しいワインを最高の状態で味わってほしい。そして、抜栓するのであればみんなの前で抜栓したい。
抜栓してすぐにワインを空気に触れさせて、美味しい状態でワインを楽しんでほしい。この贅沢な思いを叶えてくれると考えデキャンティングポワラーを購入しました。
デキャンティングポワラー「Lusciouz<ルーシャズ> ポアラー2」
「デキャンティングポワラー」「デキャンティングポワラー おすすめ 口コミ」とひたすらググりまくり、私はこの商品を購入しました。
数ある商品がある存在する中でこの商品を購入した理由以下3つです。
・アマゾンの評価が高く、口コミ件数が多い
・積極的な広告で目にする機会が多い
・安すぎない
購入はAmazonが圧倒的に安いのでアマゾンがおすすめです。
公式HPにはこんなことも書いてあります。
1,000円のワインが6,000円に変わる!?
公式ホームページ
ちょっと怪しさもありますが、とりあえず評価は高いので購入を決断。
商品はこんな感じで入っております。(一回水で洗ったので少し濡れてます)
画像上のストローみたいなものを、ポワラーの下につけてワインに差し込み準備は完了です。
早速ワインに注ぎ試してみました。
「Lusciouz<ルーシャズ> ポアラー2」を使用したデイリーワインの飲み比べ
今回使用したのはコチラのデイリーワイン。
・シャトー・ラ・ロッシュ・サン・ジャン 2019年
いわゆる金賞受賞のバリューボルドーってやつです。超手ごろ価格のワイン。まずはこのワインで検証します。検証方法はいたってシンプル。二つの同じ形のグラスにワインを注ぎ、飲み比べます。
さらにグラスを注いだワインを1時間置いたのち飲んでみます。
①注ぎたて比較
グラスに注ぐと明らかに、泡立ちが違います。ただし、外観の色合いはほとんど変わりません。
早速香りを取って飲んでみます。
1.通常のボトルから注いだワイン
香り
黒系果実にメントール、スミレ、クローブ、肉の香り。スワリングすることで樽香とスパイスのニュアンスが強くなります。
味わい
さすが、お手軽デイリーワイン!笑
力強い口当たりで果実味を一切感じない辛口。アルコールの熱さも感じます。ガッチガチの硬さでタンニン(≒渋味)がかなり強く、骨格ががっちりとしたボディ。終始渋みが目立ち果実の味わいがほとんどありませんでした。
2.Lusciouz<ルーシャズ> ポアラー2から注いだワイン
香り
あれ??あんまり変わらない・・・笑
ただ、なんとなく香りの立ちあがり方まろやかになったような・・・・
変化を感じられません。
味わい
お!!!!!
これはすごい。力強い口当たりは通常のボトルと変わりませんが、先ほどは感じられなかった果実の甘味が中盤から確かに感じられふくよかなボディの印象になってます。
また、余韻にもベリーの味わいが加わり全体的に果実味豊かで美味しくなっており、いわゆるアプローチャブル(≒飲みやすい)ワインとなりました。口コミ通りです。
これは素晴らしい。それでは次に時間をおいて検証します。
②1時間後比較
次の検証は潜入感をなくすため、付箋をはりどちらがLusciouz<ルーシャズ> ポアラー2を使ったかわからなくして飲みます。
簡潔に伝えると、1時間立った後では、若干Lusciouz<ルーシャズ> ポアラー2を使った方がまろやかな味わいでしたが、違いはほとんど感じられませんでした。
「Lusciouz<ルーシャズ> ポアラー2」を使用したパーティワインの飲み比べ
次に同じボルドーでももう少し格の高い、村の名前が付いたパーティー向けの上質ボルドーで検証しました。
・メゾン シシェル ポイヤック 2018年
このワインの詳細は省きますが、某有名ワイナリーのブドウを使った、コスパ抜群の週末にピッタリのボルドーです。
気になる方は是非下記リンクからいろいろ見てみてください。
なかなか上質なボルドーかつ、ポイヤックでまだ5年しかたっていない2018年ヴィンテージということで開けたては絶対に固いのでは??と想像が膨らみます。
今回は上質ワインということで検証方法を少し変えました。
■方法
同じグラス3つのうち1つだけLusciouz<ルーシャズ> ポアラー2を使ってワインを注ぎます。そして、どのグラスにLusciouz<ルーシャズ> ポアラー2で注いだかを判らなくして、5回ほどテイスティングを繰り返しました。(このワインの味わいについては別の記事で紹介できればと思います)
結果はどうだったか?結論から申し上げると5回中3回当てることができました。
間違えたのは、最後の2回連続で、酔っぱらったことと時間が経って通常のボトルから注いだワインが開いてきたことが要因です。
1回目は明らかに、Lusciouz<ルーシャズ> ポアラー2で注いだ方がタンニンに丸みが出て果実の甘味が広がりました。
ただ、デイリーワイン程明確な違いはなかったです。
おそらくこのポイヤックのワインが強靭すぎたのでしょう。上質なボルドーは5年程度じゃまだまだ硬すぎるのかもしれないですね。
パーティーで上質な若いボルドーを出すときはやはりポワラーだけに頼らずグラスに注いでから時間をかける必要がありそうです。
デキャンティングポワラーLusciouz<ルーシャズ> ポアラー2 まとめ
以上の検証からLusciouz<ルーシャズ> ポアラー2についてまとめました。
・ポワラーを使うとアプローチャブル(≒飲みやすい)な味わいになる。具体的には果実の味わいが強く感じられ、渋みが少なくなる。
・長期熟成型ワイン(例:上質なボルドー)にも効果はあるが、劇的な変化はそこまで感じない
・時間が経つと、ポワラーを使ったワインと、通常のグラスワインの差はほとんどなくなる。
【個人的結論】すぐに開いた≒美味しい状態にするシチュエーションではデキャンティングポワラーは必須であり、ゆっくり飲むのであれば、味わいの変化が楽しめるので、むしろ必要ない。
こんな感じです。ホームパーティをよく開催したり、ワイン通ではない友人にワインを提供するにはかなりいいグッズだと思いました。
是非皆様も使うシチュエーションがあればお試しください。
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