シン・チリワイン:エレガントなチリワインが旨い

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こんばんは。

いよいよ23年度も終わりが見えてきましたね。今年もいろいろなワインを飲んできました。

23年最後は日本で一番目にする機会が多いチリワインを取り上げたいと思います。

なんだチリワインか・・・と思う人もいるかもしれません。

ただ、本日紹介するのはただのチリワインではないので、騙されたと思って飲んでみてください。

それではいってみましょう。

チリワイン

チリワインと聞くとどのようなイメージを持ちますか??

・安くて濃くて旨い

・カベルネソーヴィニヨンが有名(チリカベ=チリのカベルネソーヴィニヨン)

・日本にたくさん輸入されてる

だいたいこんな感じでしょう。

2007年9月の日本とチリの経済連携協定(EPA)により徐々に関税が低減され2019年4月にはワインにかかる関税がゼロとなりました。

そして、低価格での輸入によりワイン市場は拡大し、第七次ワインブームが起きました。チリは他の国よりも安く美味しいワインを輸入することができるため、安くて美味しいというイメージがチリワインについたのでしょう。

温暖な気候から造られるチリワインは、渋みが少ない、味の濃いワインが多く、誰でも美味しいと感じられるワイン非常に多いです。その筆頭がカベルネソーヴィニヨンです。

以上のことから、上にあげた三つのイメージが作られたのではないかと私は考えています。

しかし、最近この3つの常識は変わりつつあります。

今クールクライメイト(冷涼気候)でワインを造ることが世界的なトレンドとなっております。

チリも例外ではなく、冷涼気候(チリの南部)でのワイン生産が注目されており、その土地にあったブドウでのワイン造りも増えてきました。

そして、生産地域にこだわったクオリティの高いワインが続々と生まれてきており、チリは安いだけのワインとは言えない国となってきています。

しかもチリは3Wの国と言われております。

素晴らしい天候(Weather)

素晴らしい女性(Women)

そして素晴らしいワイン(Wine)

今日はその神髄に触れたいと思いこのワインを選びました。

フィンカ パタゴニア カベルネ ソーヴィニョン グラン レゼルヴ

FINCA PATAGONIA CABERNET SAUVIGNON GRAND RESERVE 2018

こちらはフィンカ パタゴニアという生産者のカベルネソーヴィニヨン。

ちなみに、「パタゴニア」とはアウトドアブランドでも有名ですが、アルゼンチンとチリの両国にまたがる中コロラド川以南の地域の総称です。

そしてこの生産者「フィンカ パタゴニア」の名前の由来はこの地域からきております。

味わいは最後に詳しく記載しますが、とにかく一般的に想像されるようなパワフルなワインとは一線を画す味わいで酸がしっかりしていてエレガント。

それではこのワインにはどんな食材がいいでしょうか。

お肉であればなんでも抜群に合うと思いますが、今回はこのワインのエレガントな部分にフォーカスしてこんなこんなものを合わせてみました。

燻製チーズを合わせる

燻製チーズです。これはどこにでも売ってる6Pのプロセスチーズを燻製にしたものです。

6Pチーズを半分にし、燻製マシーンで燻すこと13分・・・・

素晴らしい姿になって帰ってきました。

個人的に6Pチーズを美味しく食べるにはこれ以上の方法はないと思います。

何の変哲もないただの6Pチーズがとんでもない美味しさになります。

6Pチーズには酸味とうすうすのコクしかないと私は思ってます。つまり美味しくないです。笑

しかし、燻製の香りと風味が合わさるとどうなるでしょう。

噛みしめるたびに広がる燻製の風味が6Pチーズの酸味をマイルドにしてくれ、また、ビターで複雑なニュアンスの味わいがチーズのコクを強調します。

ただの6Pチーズが一気に大人の雰囲気を醸し出します。

チーズのコクが強調され、酸味もまろやかになりチーズの素材自体も相当レベルアップします。

6Pチーズの燻製ほど偉大なものはないでしょう。

本当にお前さんたちはねえ、旨いチーズになった!

燻製チーズ×パタゴニアカベルネソーヴィニヨン

さっそく燻製チーズとワインを合わせます。

燻製の風味とワインのオークのニュアンスが相乗効果によりに口中で広がります。

また、チーズの酸味によりワインの果実味が強調され、さらにワインの持つモカのようなニュアンスを感じやすくなりました。

チーズによりワイン単体だけでは味わえない、新たな一面が引き出された気がします。

これが濃いワインであれば、チーズの味わいを消し去ってしまうだけだと思います。

このチリワインだからこそ楽しめるペアリングでしょう。

是非皆様も一度お試しください。

個人的テイスティングノート

非常に色鮮やかな濃いめのカーマインレッド。ルビーのような透明感。紫の要素はほとんどなく、非常に鮮やか。粘性は強めです。

力強く重厚な香りです。熟したブラックベリーにカシス、大ぶりの赤い花の香りが非常にエレガント。ミントの清涼感もあります。

また、スワリングすることで、クローブやクミンなどのスイートスパイスの風味とオーク、バニラのニュアンスを感じることができます。

力強さとエレガンスが調和した素晴らしい香りです。

口に入れた瞬間から黒系果実のジューシーさ、樽のニュアンスがはっきりと感じれます。アルコールによる甘味みと厚みもあり丸みのあるボディを形成。力強く上品なタンニンが口中を引き締めます。

そしてここからが、このワインのポイント。中盤から鼻に抜けていく酸とわずかなミントの清涼感がとにかく印象的。フルボディの様相を呈しながら、エレガンスを秘めています。

酸は後半まで伸びてきて、果実の甘味とモカのようなニュアンスが混ざり合い、リッチなフィニッシュとなります。余韻は長く上品な味わい。

今まで私が飲んできたチリのワインとは全く異なる酸味です。

フィンカパタゴニアについて

このワインはチリのセントラルヴァレーという地域のマウレヴァレーという場所で造られております。

ここはチリの中でも南部に位置し、非常に冷涼な気候となっております。

この冷涼な気候により、綺麗な酸が生まれたんですね。

非常に丁寧な造りで造られた、フィンカ パタゴニアのワイン。今までとは違うチリワインを試したい方は是非お試しください。

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