2023年もあと少し。年末は濃厚な食事とワインが欲しくなる季節です。
今日も美味しいお肉とワインのペアリングについてつらつら書いていきます。
サムギョプサルを喰らう
最近我が家ではサムギョプサルにハマっております。
お肉と野菜を一緒に食べる。
シンプルに豚肉を切って、サンチュやネギで肉を挟み、タレをつけて一口で喰らう。
これが実に美味い。
割と太めの豚バラ肉は噛むとものすごい脂と旨味がでてきます。
さらに焼き肉のタレの甘さが肉のボリュームに合わさりかなりの重さを感じます。
正直肉だけで食べると、一発で胃もたれしそうです。
しかし、サムギョプサルのいいところは「大量の野菜で肉を包んで食べる」こと。
野菜の苦味とフレッシュさがこの脂をしっかりとカバーしてくれるんです。
野菜で肉を挟むハンバーガーみたいなものですね。
サムギョプサルに合わせるワインは?
ではこのサムギョプサルにはどんなワインが合うのでしょうか。
よくワインは料理の色に合わせると言います。
一般的に豚肉は白くて濃厚な味わいなので、濃い白ワインが合うと言われております。
確かに、その通り。でも、今回は濃厚な焼き肉のタレを使っているので、タレと親和性のあるような甘味のある赤がいい。
でも牛肉に合わせるような渋味全快の赤ワインだと、豚肉の甘味のある脂を完全に消してしまうので渋味は適度な渋みがいい。
ただし、軽い赤だとタレとぶっとい豚肉の脂にやられてしまうので適度にしっかりした赤がいい。
この3つのポイントを使い完璧に合いそうなワインを見つけてきました。
レベルリッジ ピノノワール 2020年 フィオール・ディ・ソル
なんともシンプルで主張のあるラベル。こちらはカリフォルニアのピノノワールです。
なんでもこのラベルは飾りのない美味しくてフルーティーなワインを作りたいというワインメーカーの願望を反映しているそうです。
詳細は後述しますが、このワイン、お値段以上のとんでもない美味しさを秘めております。
そして、先ほど挙げた三つの条件にドンピシャでマッチします。
早速サムギョプサルと合わせてみました。
サムギョプサル×ピノノワール
奇跡の味わいです。
タレと豚肉の甘味を内包したサムギョプサルは、口に入れた瞬間は全体を包んでいる野菜の味わいしかしません。
しかし、嚙みついた瞬間、野菜に包み隠れていた大量の肉味が一気に口中に広がります。
そしてそこにワインを流し込みます。
100人中100人がワインの甘味とサムギョプサルの甘味の遭遇に感激します。
肉とタレとワインの遭遇により旨味が爆発します。
全米が泣くレベルのクライマックス。
甘味が旨味を引き立て、脂っぽさを上回る美味しさがやってきます。
さらに、肉に隠れたネギたちがわずかな苦みを持って口中をうろつくのですが、このワインはこの苦みも逃しません。
ワインが持つ清涼系の味わいと静かに合体し、口中に爽やかさをもたらします。
さらにワインの持つオークを焦がしたようなニュアンスが鼻孔を突くことにより、
次なるサムギョプサルを欲してしまいます。
私はあまりの美味さに、この晩だけで体重を1.2kg増加させてしまいました。
おそるべし、サムギョプサルとピノノワールfromカリフォルニア
個人的テイスティングコメント
輝きのある透き通ったルビーレッド。ややオレンジを帯びている。
香りは少し熟したベリーやベリー類のドライフルーツのような甘やかな香りに、大ぶりなバラのようなアロマ。とても華やかでジューシーな香り。ほのかに甘にスパイスに若干のレザーがおしゃれポイント。こなれた感じのエレガンスを感じます。
これまたジューシーな口当たりでベリーのリキュールを思わせるような甘やかな果実が一気に広がります。アルコールのボリュームをちょろっと感じるやや丸みのあるテクスチャーですが、果実の後に感じるミントに似た清涼感が爽やかさをプラス。タンニンの主張はそこまで感じません。
そして、中盤からはオークのニュアンスとカカオのような甘味がすっと余韻に残ります。
個人的には一般的なピノノワールと比べて甘味が強く感じますが、酸味もしっかりあるので決して飲み疲れるようなワインではございません。
3,000円台という決して安いわけではないですが、この価格でこの味わいは贅沢そのものです。
レベルリッジについて
このレベルリッジというワイナリーについてはリンクを見てもらえれば分かりますが、個人的に特に印象に残ったのは、この文章。
二人のイタリア出身の醸造家が、彼らのルーツである旧世界の伝統とその技術をナパ・ヴァレーで開花させ、ワイン醸造に取り込み発展させたワインブランド!
ナパ・ヴァレーで生まれるパワー溢れるブドウに華やかさを与え、品種の特性とテロワールを見事に反映させたワインはどれもバランス感に優れ、国内外で人気を博しています!
https://item.rakuten.co.jp/wineuki/1600001008204/
確かに、エレガントな酸に代表されるような味わいはただのカリフォルニアワインではありません。
フィオール・ディ・ソルというこの会社が作ったこのワインが欧州市場向けに作ったというのも納得です。
甘い豚肉にピッタリのこのピノノワール。リピート確実です。
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